11.筐体に組み込む

レーザーカッティングゲーム

完成!

基板が到着したので、2種類の基板に電子部品をそれぞれハンダづけしていった。

部品がマウントされた2種類の基板は上下2段に接続する。

次に、2段の基板、スタートボタン、リセットボタン、スピーカーを取り付ける。

そのための「筐体」は、タカチ電機工業のアルミ製ケース「TS-2」を採用することにした。ゲームコントローラーに適した形状になっていて、このゲームにもきっとマッチするだろうと考えた。

筐体の孔開けには、はんだごて、ボール盤、ヤスリの他、ニブラーという90°にアルミ板を切り取れるニッパーの仲間を製作工房で借りてどんどん進めることができた。

※以下の写真は、2022年1月に追加でゲームを10台製作した時のもので、ニブラーではなくニッパーやペンチで切り取ったためバリがひどく、100均のヤスリでさらに削って整えようとしたがあきらめた結果の形態となっている。

ホームセンターで買ってきた黒いビニールシールを筐体の表面に貼り付け、開口部をカッターで切り取った。

筐体と7セグメントの突き合わせ部には、紫色のアクリル板を貼り付けた。これにより隣同士の7セグメント間の継ぎ目が目立たなくなり、7セグメントのLEDが発する赤い光がいい感じに映えるようになるのだ。

これもあのプロの人に教えてもらったことだ。ただし、アクリル板は高価なため、100均の紫色の下敷を買い込んできて2枚重ねて取り付けた。

そして、2段の基板を筐体に取り付ける。

取り付け前に、スタートボタンを押していないのに勝手にスタートしてしまう「チャタリング」という誤動作を防ぐため、基板に510Ωの抵抗を追加した。これも日本橋のプロの人に教えてもらったものだ。

上と下の基板の導線を接続しているコネクタにグランド(GND)をマウントするのを忘れていたことに気付いたため、後付けで配線した。これによって初めて通電したのだった。

ジャンパーコードとブレッドボードで仮配線したときは、問題なく動作したのに、何で動かないのか何週間も分からず、電子工作の素人にはだいぶこたえた。制作工房でスタッフの人と話をしているときにハッと気付いたのだった。

スピーカーの配線をしてから、基板の四隅にボルト、スペーサー、ナット、ワッシャーをセットして上下の基板をくっつける。

基板とスピーカーを筐体に取り付ける。

さらに電源ジャック端子と基板をはんだ付けする。

スタートボタンとリセットボタンを取り付ける。

このボタン2個で1,000円以上するが、アーケードゲームのハードユーザーにも対応できるゲームにしたかったので、最高品質にこだわった。

赤外線送信部と受信部を取り付ける。

100均で買ってきたソフトワイヤーの中身の軟鉄を取り出し、半分に切って送信用赤外線と受信センサーを添わせる。

軟鉄と赤外線LED、軟鉄と受信センサーをそれぞれ結線してスパイラルチューブで束ね、筐体を閉じてできあがり!

そのあとダミーのレーザーポインターを外付けした。 3年かけてとうとう完成したのだ!  <つづく>

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