15.Bluetoothで飛ばす

レーザーカッティングゲーム

ハイエンド仕様は...

スマホのアプリ開発にはどれだけの費用がかかるのか。まとめて複数社に見積依頼できるサイトで募集をかけたところ、東京や神戸の4社から申し出があり、早速Zoomで相談してみた。どこの会社もやりますと言ってはくれるのだが、通過センサーから信号を送信し、スマホに到達させるところまでは自分でやってくださいと言われ、躊躇していた。

スマホに通過センサーの信号を飛ばすには、有線方式と無線方式がある。

有線方式では、スマホがAndroidであればtype-Cの入出力端子から通過センサーの信号を取り込むということになる。

無線方式では、Bluetoothでスマホに通過センサーの信号を飛ばすことになる。

あらためて調べることにした。普段は見ないGithubなどもしつこく探したが、どうもマッチしたプログラムが見つからない。

それでも頼りになるプロという人は、市井に必ず存在するものであるということを製作会を通じて思い知った経験から、スマホアプリを開発するメンバーが集まる「もくもく会」に参加して根掘り葉掘り訊いてみることにした。しかし、そのメンバーが取り組んでいる開発の大半はコントローラーで操作してディスプレイの中のキャラクターの動きを楽しむというものであったり、VRを得意としていたためか、プログラムのヒントは全く得られなかった。

工業測定器とソフト開発をインテグレートしているメーカーに相談しようとしたが、個人の仕事は請けていないと門前払いだった。

あらためて日本橋の販売店に行って相談してみたところ、「M5STACK」を教えてくれた。これは、arduino と同じC言語でプログラミングする。そして、外部入力データをBluetoothでスマホに飛ばすことができるのだ。早速購入し、プログラミングして、またジャンパーコードとブレッドボードで通過センサーをつくってM5STACKに接続した。そしてスマホに通過センサーの信号を飛ばしてみた。

下の動画がその様子だ。通過センサーの信号がM5STACKに入ったらBluetoothでスマホにデータを飛ばす。それと同時に飛ばしたデータをM5STACKのディスプレイにリアルタイムにモニター表示してみた。

カットした時の信号は1、カットしない時の信号は0で表示するが、めちゃくちゃ遅くて話にならなかった。

30秒間に280個くらいしかデータを送れていないし、カットの感度もめちゃくちゃ鈍くて使えないことがわかってガックリ😵

じゃあパソコンからプリンターへデータ転送する「wi-fi direct」なら速いのではと考えたが、ゲームソフト開発会社の関係者から聞いた話では、高速&大量のデータ通信は無理とのことだった。

また、別のソフト開発者から、そもそもWEBブラウザ上では、カウンターのリアルタイムな表示変更は難しいとのコメントももらうことができた。送信プロトコルが、FTPやHTTP等一般的な物であればPC側にサーバ機能を搭載し受信する事でWEBでの表示が可能だが、一般的なWEBプログラミングの場合はリアルタイムでの表示は難しいということらしい。スマホでも同じことになるようだ。

そういえば、ゲームコントローラーの連射は1秒間に20連発がMAXになっているが、これはBluetoothの送信能力の限界から決まっているかもしれない。。。であれば、1秒間に50回近くカットすることもあるレーザーカッティングゲームでは能力不足だと言えるのではないか。。。

このような検討や確認を経ることにより、スマホアプリのプログラミングに踏み込むことなく、レーザーカッティングゲームは「スマホアプリ&ガジェット」には技術的になり得ないものであり、今のこの形態が「ハイエンド」だと結論付けるに至ったのであった。  <つづく>

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